吉井和哉見てきました。

昨日の今ごろには考えられないようなサプライズがあり…。
冷静に考えるとなかなかフクザツな心境ではあります。

連日書いているように、知人が行けなくなったためチケットをもらっていくという、高校時代*1には考えられないような状況下で行くことになった今回のライブ。
しかも一緒に行くバイトの後輩は、吉井和哉はおろかイエモンの曲すら知らないくらいの世代。
なんつー棚ボタ。でもこれも運命とか?

いちおうどういうツアーなのかだけ調べてみたら、なんと大阪がツアー最終日と知ってびっくりしたり。イエヲタ時代から、そういうライブ行ったことなかったなー。横浜アリーナとか武道館とか、聖地とされてるところに行けたことってなかったし、大阪で最終ってのもなかったし。ふーん。いれあげてない分冷静なようでいてちょっとフクザツなような、嬉しいような、なんとも言えない心境。

バイト後輩まいけると、だらだら買い物してごはん食べて大阪城ホールについたのは結構ギリギリ。場所はステージに一番近いほうのスタンドの上ブロック。ステージはわりとよく見えるけども、どうなんだろう。正面後方よりよっぽどいいけど。

しかし、6500円は正直高いよなー。このツアーの存在を知ってたけど、値段に納得いかなくて買わなかったしwほんとラッキー。

定刻10分ほどすぎて、メンバー登場。ああ、吉井だ。吉井がふたたび、あたしの目の前にいるんだ。そしてエマ。エマだ。まぎれもなくエマ。あのシルエット。そしてあのギターを弾く姿。以前ほど前に出てくることはなくなって、吉井和哉のサポートメンバーとしてのギタリストっぽくはなってたけども、やっぱり楽しそうに弾いてるし、あきらかに送られる視線も違う。「元イエモン」である吉井とエマが、それをどういうふうに考えてるのか知らないけど。つーかまあなんでもいいけどw

あたしはイエモンがああいう形で解散したことが「受け入れられない」とは言わないけど(もう待たされすぎてかなり自分の中でイエモンの優先順位がおちてたし)納得はいかなかったし、吉井和哉が「YOSHII LOVINSON」名義でリリースしたときも「ばかじゃねーか」と思って能動的に聴こうとはしなかった。流れてくる吉井の音楽は、それはそれはやっぱりあたしの深いところまでぐいぐい入り込みそうなものではあったけど。

それまでのいい思い出にドロを塗るようなやり方で解散されて、1年半前の夏はかなりムカムカしたもんだったけど、もうそんなこと忘れてしまってた。他の、もっと熱心なファンのみんなには申し訳ないと思うくらい、まあ若くて忙しかったんだな。飽きっぽいし。当時のあたしの気持ちはウソじゃないけど、放置プレイを喰らってる間にすっかり心変わりしてしまったのかもしれない。でもしょうがないじゃんね。多感な時期だもん。

とはいえやっぱりあの頃熱っぽく見ていた人たちの演奏をまたこうして拝めるなんてのは嬉しいものだ。素人ながらもステージに立ったりもして、ああいう場で演奏することの凄さなんかもちょっとだけかじれたし、素人に毛が生えた程度のバンドも見るようになって、やっぱりでっかいステージに立つプロってのは、半端なく上手いしすごいパワーがあるってのも再認識した。絶対まちがえないもんなー。スゴイ。安定感がちがう。当然なんだけども。

吉井、調子よさそうだったね。喉とか。いい声出てたし、音はずさなかったし。ああ、この人こんなにいい声してたっけ、こんなに上手かったっけ、こんなに聞かせる人だったっけ、っていちいち考えながらステージを見つめてた。まあ、イエモン時代はね、こんなに重い曲ばっかじゃなかったし、もっと動いてたし、ずいぶんステージが違ったんだけどさ。でも、いや、神がかり的というか、ほんとに素晴らしいパフォーマンスだったよ。満点あげたいくらいの。いちいちぐっときた。意識的に遠ざけてたから、いちおうMDで持ってた1stもそれほど聞き込んでなかったし、2ndにいたっては昨日チケット譲ってくれた後輩に借りたばっかりでほんと付け焼刃だったし、シングルのカップリング曲は知らないし、最新シングルも知らないしだったけど、うん、よかったよ。

歌詞のわかる曲に関してはやっぱりすごく胸をギュっとされるような、身につまされるような気分になるときもあったし、じーんときたりもしたし。

何より登場したときに、まわりの歓声を聞いて感激したし。

MCも昔とかわんないねぇ。くだらねえ話ばっかして、たまになんか大事なことポロっと言ったりするのね。800枚チケット余ったとかって。あたりめーだろ6500円でソロツアーなんかじゃまだそんなに集客力ねーよ最終日とはいえ平日だし。お世辞抜きで城ホール好きだっつっても、だったら値段下げるなり休日おさえるなりしろよって大声で言いたくなったわ。
あとは…イナバウアーとか?「吉井さんうどん食べて帰ります?」とか?

そんなこと言ってるやつが「今確実なのは、ここにいる全員に死はおとずれること、そして、今ここで生きているということです」とか言ったり「派手な曲はないけどたまにスーパーまぐれな曲ができるから長く付き合ってくれる人は頼む」みたいな発言したり、「みなさんも明日からまた何か始めることがあると思いますが、それがうまくいきますように」とか言っちゃったりするんだから手がつけられんよなあ。あーやっぱり三つ子の魂百までじゃないけど、吉井はあたしの細胞の奥深くにまで何か呼びかけてくるし、愛すべき馬鹿野郎なんだなーと思ったよ(今日の日記キモくてごめんね)。

「CALL ME」とかは、やっぱり良かったよ。あとは唯一盛り上がれたw「FINAL COUNTDOWN」とか。これ詩が好きなんだよね。新しいとこへ踏み出さなきゃいかんあたしにとって「御成功を祈ります」が聞けたのは嬉しかったし。

あーでもやっぱり「トブヨウニ」が一番ぐっときたかなー。

捨ててしまったもの戻ってこないけれど
なくしてしまったものなら急に帰ってくることあるんだぜ

君のすることに無意味なものなどないって
風に流れる髪にも運命は宿っていて…

いいじゃんね、このくだり。こういうこと言っちゃう吉井和哉が、やっぱり好きっていうか、憎めないっていうか。どんだけ私生活とかボロボロな人かしらないけどね、やっぱこの人にはずっとこうして歌っててほしいし、歌ってなきゃいけない人なんじゃなかろうかね。勝手にそんなこと思ったりなんかして。

アンコールまで順調にいって、ああ、今日はほんとうにいい出来で素敵なライブだったなーって落ち着こうとしてたら、最後の最後に、いつものセットリストに加えて(ブログとかあさって大体調べておったのだよ)「他の地域の人には悪いけど、カバーやろうか…ナイショだよ」と言って始まったのは…

バラ色の日々

バラ色の日々

あーびっくりした。思わずギェェェェって叫んじゃったものw

今になって考えてみればね、2ちゃんとかの書き込み読んでたらね、意味とかを考えると理解しがたいし、やるべき時期ではなかったかもしれないし、タイミングとか、もっといろいろはからなきゃいけないことがあったようにも思えるけどね。

実際あの場にいてみなさいよ、歌われてみなさいよ、そんな考えふっとぶよ。つーかあたしはふっとんだよ。2ちゃんとか見てたら「咄嗟に耳塞いでた」なんて書き込みも見たけどね。やっぱりあの瞬間は嬉しかったし、涙が出たよ。なんでかわかんないけど。
うすうす、イエモン時代の曲とかはやんねーだろうなあと思ってたけど、やっちまった!って感じで。

たぶん「JAM」だったら確実にブチギレてたけどねwなんか「バラ色の日々」だったんで許せてしまったというか、なんというか。今どうしても歌いたかったんじゃないかな。なんか、そういう意味があって歌ったんだと信じたい。これなしでも、十分に素晴らしいライブだったし。この1曲やったことによる影響で、ライブの持つ意味かわっちゃったけど。ソロとして、ラストにこれやった意味ってのは、なんだったんだろね?もうそんなこと深く考えるような吉井ファンじゃなくなったあたしだけど、やっぱりなんとなくそう思ってしまうよ。吹っ切れたってことなのか、単純にサプライズとしてやったのか、どうしてもこの歌を伝えたかったのか。

だったら4人でやれよお!とも思ったし、単純に「バラ色の日々やってくれたよ☆」とかってぇよりは「バラ色の日々やりやがったぞ吉井!おいどう思う?」って率直に思ったけどさ。

でも聴けてよかったよ。嬉しかったし、ぐっときたよ。

衝撃がすごすぎて、ちょっとなんともいえないけど。相当賛否わかれるなーってそりゃイエヲタしてたから思ったし。絶対怒る人もいると思ったし。んーだけどあたしにはなんとも言えません。あのときは嬉しかった、ただそれだけだね。

まあその衝撃を差し引いても素晴らしい出来のライブで、とっても素敵なツアーファイナルでしたよ。なんともおもってなかった吉井和哉のライブでツアーファイナルという意味のあるステージを共有できてよかった。単純にそう思えました。

とりあえず、今日からしばらく吉井&イエモン祭りが自分の中で開催されると思います。久しぶりに。解散通知以来だな、まともに聞くの。

テレビ放送を楽しみにしとくよ。

バカヤロー吉井和哉。とか言いたくなっちゃうのがキモヲタ。でもなんだか自分の中ではひと区切りついたような。多感な時期を過ごした吉井和哉の音楽で、これから社会人になるこの節目の2月を締めくくれてよかった。どうもありがとう。

*1:イエヲタだったころ