復活祭り


ユニコーンのことに言及すると思っただろ?
ちがわい!
その世代はもうちょびっとだけ上じゃい!
うちらはどっちかっていうと奥田民生なんだよね、もう
もちろんユニコーンブルーハーツ好きも多いけど
それは結構マセてたか兄ちゃん姉ちゃんがいたか
後追いで聞いてるのが多数だと思う


そっちじゃなくて、もっとイカつかったロックバンドの話です

RED TAPE [DVD]

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メカラウロコ7 [DVD]

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PUNCH DRUNKARD TOUR 1998/99 FINAL 3・10横浜アリーナ [DVD]

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なんで今イエモンの映像かって言われると
そりゃあもう、ユニコーンファンの熱狂ぶりがうらやましいからです
その世代にとってのユニコーン
あたしにとってのイエローモンキーそのものかな、と思って


で、中古で探し続けたけど
やっぱり見つからない
リアルタイムではみんなビデオで見てるから
解散して、保存用にとDVDで買った人がほとんどだろう
そりゃあ市場には出回りにくい
特殊事情だわ

そして今日届きました


お気に入りの部分だけ見てるけど
やっぱり思うのは
もうこんなスタジアムロックバンドって
日本では出てこないんだろうなあってこと


CDの売れ行きとか、そういうのも含めて
音楽業界の盛り上がりって、このころが頂点だったんじゃないかしらって
あと、流行とか音楽的な面から見てもね
いつも「唯一無二のバンド」って自称してたのが
今になってすごくしみてくる


メカラウロコ7がすごく欲しくって、そんでアマゾンで
気に入ってた3本をまとめて注文したんだけど
一番好きなのは、レッドテープかな


今見返してもよく分かる
イエモンの一番いい時期
すごく脂が乗ってて、しかも野心もあって
みんな目がギラギラしてて、信頼関係があって、充実してるのがつたわってくる
ちょうどあたしがファンになったのもこのくらいの時期で
FIX THE SIXツアーは、行けなかったもののWOWOWで放送も見たし
高校のころの青春そのものだ
ド派手な衣装に大仰な振り
いかにも王道なロックと日本的な歌謡曲風味


単純に、素直に、その良さは今も分かるし、大好きなまんまだった


このころの吉井和哉は本当にカッコイイ
すらりとした長身で、よくわからんセンスのスーツを着こなし
高く脚を上げたり、ニヤリと笑ったり、狂気じみた動きをしたり



ipodにもちろん全作品入れてあるし
最近ときどき聞くこともあったけど
やっぱりCDじゃぴんとこな
この人たちの良さはライブでこそ、だったんだよな


それほど本数沢山行ったわけじゃないけど
初めて行ったイエモンのライブは、パンチドランカーツアーの神戸
あのころは国際会館が震災でダメになって
ハーバーランドに仮設ホールがあったころだった

なぜだか一番はしっこの最前列
ロックバンドのライブは初めてで(高2かな?田舎に住んでたからねえ…)
その音のデカさにとても楽しくもつらかった記憶があるw


パンチラツアーのとき、四国のどっかで吉井が
「このツアーは失敗だった」って発言したことがあった
全国113本を1年がかりで回るツアー
お友達でエマちゃんのコスプレをしてたへま子ちゃんは
その約半数を追っかけてたし
ロビ男くんに、へま子ちゃんとの写真を撮ってもらったりもしたっけ


全国各地にイエモンを通じた文通相手がいて
フリーターのおっかけが多かったから
各地のライブのレポートがいつも届いてた
そのころまだ、インターネットは「パソコン通信」なんて名前で
およそ一般の人からは関係のないものだった
ブログもないのでレポも上がらない
頼りは友人の手紙だけ
そして、信頼のおける、彼らを長く見てきた音楽雑誌だけだった


そういうものから伝え聞くそんな吉井の発言
いろんな動揺があった
今は、その発言の真意も、吉井の著書でうかがい知れた


そのとき、インターネットがあったら、と思う


2ちゃんねる大好きでとてもヘビーなねらーのあたしだけど
イエモンに関してはあまり2ちゃんでのぞくことはなくって
そういう関心が過ぎてから、ネットの世界にやってきたのよね
だから…ときどきすごく思うことがある

ネットがあったら、どんな情報も一瞬にして手に入るし
各地のライブレポだって瞬時にブログやミクシィで分かっただろう
もちろん2ちゃんのイエモンスレなんかでもね


そのときあんな発言が世に出ていたら…
まあ、今となっては結局解散したから一緒のような気もするけど
彼らと関係性の薄いメディアなんかが騒いだりしたんじゃないかなって
ぼんやりと考えたりもする


今はウワサとかだって、2ちゃんをはじめ
いろんなところで瞬時に耳に入ってくる
スターがすぐ手の届く人のようで
自分たちと変わらないってことが分かるのはいいかもしれないけど
その分、あこがれは消し去られる


ロックスターに必要なのは、カリスマと一般市民からのあこがれ
ネット社会では、もうそういうのって、手に入らないんじゃないかって


だから、彼らが最後のロックスターって思うのだ


今やスタジアムでロックバンドがコンサートするってのも
そんな景気のいい時代じゃなくなってきたし
地元密着とか、小さいハコでずっとやっていく方が
美徳みたいなところもあって
音楽バブルは崩壊してる

世界に出て行く日本のバンドはビジュアル系だし

ロッカーがブイブイいわすような
そんな時代じゃ、もうないんだなって


あたしたちは、調べることの苦労を知ってる
図書館で、図鑑で、こつこつと地道な作業をしてきた
どんな情報だってそうで、
ファンクラブで電話で情報を聞くなんてこともしてきた
だからこそ、強い憧れを持てた時代を通ってきた

そういう手段を十分に使ってきて
インターネットという魔法のような道具を手に入れた


グーグルに打ち込むだけで手に入る情報
ウィキペディアYoutube、2ちゃんにミクシィにマイスペ
公式ホームページに私設ファンページ
手に入れられない情報などない
神になったような気分だった


だけどそれは退屈でもあった
なんの苦労もせずなんでも手に入るのは
何も持たないのと変わらないから


おんなじ趣味の人と簡単に出会えて、仲良くなれて
それが現実を生きる支えになる、という点に関しては
諸手を挙げて喜びたいことだけどね


アナログなやり方での調べ方を知らない今の子たちは
インターネットがどれほど便利で革新的だったか
そんなこと気付かない
物心ついたときからあるのが普通なんだから
それはどの世代にもモノを変えればいえることだけれど
これほど劇的な変化ってもうないんじゃないかとすら思える


そんなすごくいい時代の最後を彩ったロックバンドが
イエローモンキーではないかな


今ライブを見てても、本当に彼らはかっこいい
みんな外人みたいだし、こんなセンスの若者ってもういないだろうしw


ずいぶん前になるけど、3年くらい前の2月の終わりに
吉井和哉のソロライブを見る機会に恵まれた
それは、ソロになって初めて、ライブで「バラ色の日々」という
イエローモンキー後期の名曲を歌うという
ファンにとって非常に賛否両論を「ネットで」巻き起こした
すごくメモリアルなステージだった


あれ以来彼の姿を生で見ていないけれど
それはもう、素晴らしく声が出ていて
あのころとは違う魅力のまんま走り続けている
たとえそれが受け入れられなくとも


受け入れられないのは
ネット社会の影響なのか
あたしが単に年を食っただけなのか
それはわからないけれども


だらだらと、自分のことと、ロックバンドという時代と
イエモンのことと、ネット社会のことと
すべてを自分なりに振り返って書き付けてみた
まとまりはないし
意味不明ではあるけれど
ずっと書いておきたいと思ってたことだから
こうして残せてよかった

長々とお付き合いくださった方、ありがとう